無 人  演  劇 祭

Non Human Theatre Festival

 

“人のいない”という状況は逆説的に人間の存在を浮かび上がらせる。

 

 

 

人のかつていた場所において、そこに遺された残留物や、痕跡や写真、映像、言葉などは、

 

ただ現前しているという事実以上に、そこにいた人々の記憶を物語る。

 

それらの声に耳を傾ける時、あなたはすでに観客という立場から解放され、

 

作品の登場人物としての役割を担っているかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

美術を取り巻く様式が多様化する現在、作品と観客を巡る関係は、かつて客体性/演劇性という言葉で呼ばれたように一概に批判することが難しい状況にあります。そのような中で、演劇というキーワードを通して作品と観客との関係を再定義するべく、この展示を企画いたしました。この展示において観客は、『私たちはどんな場合でも、劇を半分しか作ることはできない。あとの半分は観客が作るのだ』と寺山修司が言ったように作品の半分を担うのか、あるいは『 観客が能動的な解釈者の役割を演じ、彼ら自身の翻訳を練り上げることで「物語」を自分のものとし、そこから彼ら自身の物語を紡ぐことを要請する。』とジャック・ランシエールの言う理想の形になるのか、いずれにしてもこの本展が、観客なしでは完成に辿りつけないような実験の場となればと考えています。

                           

 

                                                    

 

会場:仲町の家  (足立区千住仲町29-1)

日時 :2019年10月10日(木)~20日(日)9:00-17:00(会期中無休)

     入場無料

 

 

企画・会場構成・照明:植村 真   Makoto Uemura              

 

サウンドデザイン:増田 義基  Yoshiki Masuda 

 

協力:アートアクセスあだち 音まち千住の縁  

 

 

 

参 加 作 家

岡 ともみ    Tomomi Oka 

  

映像と空間構成により時間軸のある作品を制作している。プロジェクションによる光の投影と映像における物語/時間制を織り込んだ場を作り、鑑賞における新たな没入性を作ることを目指す。主な活動に「オープン・スペース2018」「オープン・スペース2019」(ICC)、個展「どこにもいけないドア」(京橋・ギャラリーask)など。現在東京藝術大学美術研究科先端芸術専攻在籍。2019年10月よりベルリン芸術大学(UDK)に招待学生として留学。

 

 

杉本 奈月    Natsuki Sugimoto 

 

 劇作家。京都薬科大学薬学部薬学科4年次中退。十年来のテーマである治癒/治療のあいだに立つ演劇とケアのあり方を見い出しながら、物語の書き手ではなく語りの聞き手として他者とかかわっていく作劇を行う。代表作『居坐りのひ』で第15回AAF戯曲賞最終候補、ウイングカップ6最優秀賞受賞。書き言葉と話し言葉の物性を表在化する試み「Tab.」の制作を開始し、京都芸術センター KAC TRIAL PROJECT Co-program 2017、おおさか創造千島財団 平成30年度スペース助成 採択。

 

吉野 俊太郎      Shuntaro Yoshino 

 

 

1993年新潟県出身。東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2017年に英国・王立芸術院(RA)に交換留学。既成の彫刻作品をきっかけにした制作発表と研究を続けている。過去に扱ったキーワードに手品、盗難、死後の彫刻など。そのどれもが彫刻にまつわるもの。近作《死んだらラインおくるね》では、彫刻作品それ自体が自称を試みる様子を取り上げ、発表した。

 

mgr allergen0024  

 

 

武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科在学中。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校1期修了。同校成果展にて美術手帖岩渕貞哉編集長より審査員賞を受賞。多様な文化や人間の在りかたをメディアを横断し制作をしている。主な展示に個展《(circle)》大阪 應典院(2018年)等。

 

トークイベント
「美術と演劇(仮題)」

本展についての企画意図の解説とゲストを交えてのトークを行います。

演劇と美術を巡る様々な関係性について考える、鑑賞者の方とも双方向的な対話をできる場となればと思いますので、是非お越しいただければ幸いです。

日時|2019年10月17日(木)17:00-19:00(予定)
会場|仲町の家 ラウンジスペース 
登壇|植村真(本展企画者)、大岩雄典(美術家) 他
定員|20名程度(会場が広くないスペースとなりますので先着順とさせていただきます。ご了承ください。)
参加費|無料 

 

■ゲストプロフィール
大岩雄典(おおいわ・ゆうすけ)
美術家。東京藝術大学映像研究科博士後期課程。最近の展示に「スローアクター」(駒込倉庫、2019)、第16回芸術評論佳作入選。現在ウェブ版美術手帖で、展示レビューを毎月連載。2020年には個展を開催予定。euskeoiwa.com